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日本のOmotenashi―癒しと寛ぎの温泉旅館

日本のOmotenashi

(IHCSA Cafe Vol.26, April 2010より)

 癒しと寛ぎの温泉旅館

野性の日本猿が温泉露天風呂に浸かることで有名な地獄谷野猿公苑にも近く、昔ながらの温泉街の情緒が今も残る長野県山ノ内町湯田中渋温泉郷にある老舗旅館「古久屋」の日本人にも外国人にも満足いただけるおもてなしをご紹介します。

 

 

信州渋温泉古久屋

玄関先にも心遣い

創業400年を誇る古久屋は、石畳が続く渋温泉街の真ん中にあり、毎分400リットルの源泉が湧出する湯量豊かな老舗旅館。

掃除が行き届いている玄関先では、源泉を利用して茹でる名物の温泉玉子が作られていて、宿泊客のみならず、通りすがりの温泉客の目も楽しませてくれる。宿に入る前から、おもてなしは始まっている。


英語でのおもてなしも完璧

宿に入ると美人の女将がおしとやかな笑顔で迎えてくれる。何ともホッと癒される瞬間だ。女将は英語が堪能なので、外国人客もきめ細かいおもてなしを体験することができる。

それにスロバキア出身の若旦那のゼノ・クビチェック(Mr. Zeno Kubicek)さんも、外国人客にとっては頼もしい存在になっている。予約や質問への対応に始まり、駅から宿までの送迎、接客そしてマッサージまでもこなす。ゼノさんは英国やオーストラリアでマッサージを勉強し、国際免許を持っているプロのセラピストでもあるのだ。

メニューの中でも天然の玄武岩を使った「ホットストーンマッサージ」は最近人気を呼んでいる。誠実で日本語も話せるゼノさんは外国人と日本人の両方の心を掴んでいるようだ。

       

 

  

  

源泉の上に建つ旅館

建物は杉の無垢材等を使用した数寄屋風の木造建築で、人に安らぎと温もりを与えてくれる。

お部屋からお食事処に向かう地下道の床面には、50cm四方のガラス窓があり、そこを覗き込むと源泉が湧き出ている様子を見ることができる。こんな仕掛けにもお客さんを楽しませる旅館の心遣いが感じられる。古久屋は天然温泉が湧き出ている上に建つ大変珍しい旅館である。


6つの源泉が楽しめる

古久屋といえば、豊富な湯量と源泉の多さが有名で、檜風呂が横に6つ並ぶ「福六の湯」には、泉質の異なる6つの源泉が注がれている。その様は見ては楽しく、浸かっては癒される大変満足ができる温泉である。

 落ち着いた雰囲気のお食事処「やわらぎ」では、柔らかな信州牛や地元の旬の食材を使った会席料理等が堪能できる。また食事制限にも対応してくれるのが嬉しい。


五感そして心で感じる日本旅館のすばらしさ

日本旅館に泊まるとは、建築や庭等を見て楽しみ、風で草木が揺れる音や小鳥のさえずりを聞き、日本料理を味わい、お香や温泉の匂いを嗅ぎ、畳の感触や温泉の泉質・効能を肌で感じ、そしておもてなしの気遣いを心で感じる。

日本旅館には、日本文化がまさに凝縮されているのだ。

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